〜さくらとアイシアの風見学園放送部〜

作者 少しばかり純一の欲望は強いと思う人(ぇ)





  

「はいは〜〜い〜〜今回はなぜかなんでか、ボク芳乃さくらと…」



「はいっ!アイシアの二人で風見学園の放送部をおこなうことになりましたぁ〜〜」



お昼、風見学園。なんとも気の抜ける声と二人の映像が全校に響く中、放送室になぜかいる彼…

朝倉純一は思いっきり感銘を受けていた。



ああ、感銘だ。これが例えダ・カーポ・セカンド・シーズンの延長であって、音夢と結ばれるとかそんなことはさておいて感銘だ…といわんばかりである。


さくらとアイシアという…

 


『うぅぅ…あれでメイド服を着させればおれの夢が実現するのだが…』



「お兄ちゃん、いますごく不謹慎なこと考えなかった?」

「いや、ちょっと俺の夢について考えていただけで不謹慎なことは考えていないぞ。」


彼の夢が実は『妹とメイドとロリ』という何とも怪しすぎて恐ろしい、ある種野望に似たものだとしても

彼はそこら辺の公私に至っては完璧なまでの演技でカバーする。すごい夢…いや、むしろ欲望のできる産物である。




『音夢に頼んでも…まず無理だからな。さくらとアイシアなら微妙なさじ加減がたまらん…さくらはなんとかお兄ちゃんと呼ばせることに成功したが…』




…早々、この小説の主人公に不適格なような気がする主人公朝倉純一。



彼の野望はどうやら妹でない人間にお兄ちゃんと呼ばせることのようだ。

というか幼い頃、さくらに『お兄ちゃん』と呼ばせることにきっと相当の魔力でも使ったのではないかと思わせるほどの闘志である。

「で、今回は初回お試し版っていうことだよ〜〜なんでも、作者さんが

『今までと全く違う作風で一度書いてみたかった。後悔はしていない。とにかく、ゲーム初期のダ・カーポをイメージして書いてみた』とのことでね

アイシア。人気がないと打ち切り企画らしいよ?」



何とも裏の内部事情を気にもせず、しかも書いている本人は実際にゲーム初期のダ・カーポを知るはずもないのだが

なんとなく、嘘50%で話しを進めるIQ180の天才児。芳乃さくら。



アドリブも完璧とは手ごわい…となぜか横でアイシアがつぶやいていたが



「それで、お兄ちゃん。さっそくだけどネタがないからね…どっちの方が好み?ボクとアイシア?」


すでに始まってからそんなに経ってもいないのにキャラが変わりつつあるさくらではあったが純一はそれほど気に掛けることもなかったようだ。

どうやら…二人を見比べているようである。



「そうだなぁ…どっちもどっちだろう。ちっちゃ…


ドスンドスン!!バンバンバンッッッ!!

(現在映像放送を禁止しております。よって音声のみでお楽しみください…読んでいる方はたいして変わらないけど)



「さて、でどっちなの?」



「純一…変なこと言ったら今度は私もやりますよ…



何かアイシアが微妙に危険すぎる発言をしていないような気がしないでもない…というか、先程の音はすべてさくらが出したものだったようだ。

完全にノックダウン状態の純一をだれかが見て、まさか小学生にしか見た目見えない先生がしたとはだれも思わないだろう(笑


「い、いや…別に小さいことには異論はないぞ…」



「ふにゃ?そうなら変なややこしいことを言わないでよ〜〜お兄ちゃん〜〜(汗)」



「気にするな。とりあえず話を進めたらどうなんだ?」



明らかに『帰ったらアイシア辺りにはメイド服でも着させて適当に…いや、あいつはいつもか…まあ、それでも十分か…』

と言いたそうな顔の純一…


とアイシアとさくらはなにか、魔法的な何かを感じ取った。

そのまま目線で今日はさくらの家に泊ることを伝え、承諾する二人。見事な連携プレーである。



最低でも、純一の格がアイシアの中では落ち込んでいることは事実だろう(笑




「そうだけど、ほらお試し版だからネタがないらしいんだよ〜〜本当ならボクとアイシアがメールとか感想とか

そういうことからお答えするっていう形式だからね。ボクとアイシアに関する質問ならドシドシ応募しているよ。」




そうかそうか…と頷くと手元の携帯を取り出してメールアドレスを瞬時に書き込む純一。



と、質問コーナーへと題名を打ち込む。内容も同様に『アイシアのスリーサイズは?』と打ち込む。ちゃんと偽名だ。

さらには送信用サーバーは携帯ではなく、フリーアドレスを獲得し、そこから送信。


ことある一方面に関しては努力を惜しまない性格のようである(笑


というか、作者が純一の性格初期設定を無印初期版ダ・カーポととしているために、性格がS.S.とは似ているようで天と地の差がある(笑

一応音夢エンドなのに、そういう多種にわたる方向性は、まがいなりにも18禁ゲームの主人公だけはあるようだ(笑


「お兄ちゃん…なにを真剣に携帯に打ち込んでいるの…と、とにかく、ネタがないよ〜〜どうする?」



「そうですね…あそこで一心不乱に携帯を叩いている人を消したくなりました…無性に…

何か、純一がいなければダ・カーポの世界って一番幸せな気が心の奥からするんです…」




そうそう主人公を消したダ・カーポとはどういうものなのだろうかという疑問が浮かぶが…



「まあ…確かにお兄ちゃんがいない方が平和で初音島に雰囲気ぴったりかもね…なんか恐ろしい顔でメール打っているし…」



風見学園放送部リクエスト・メールサーバーに過負荷がかかり始めるほどの連打だった。魂の連打だった。

そこまでして、なぜに純一がアイシアのスリーサイズを知りたいのかは知らないが、魂の迸りを感じさせるほどの漢の連打だった。


「お兄ちゃん。ちなみにこの部屋から発せられる電波はすべて逆探しているからね。」


「ああ、そうか…って今何て言った?」



ちょうど2,000通目のメール送信の画面だった。中身は『さくらさんもメイド服を着てみてください』であることは

さくらとアイシアもにっこりとした恐ろしい、おぞましいまでの笑顔とともに純一が確認できた。




…どうやら、あながち逆探も嘘ではなさそうなところが余計に恐ろしいと純一は感じた。この二人ならやりかねないとさえ感じた。



だが、逃げるわけにはいかなかった。彼はまがいなりにもダ・カーポの主人公だ。

たとえ初期版のひねくれ者のタフガイだとしても、彼は立派に朝倉純一なのだ。全精神を持ってこれに対抗しなければならなかった。




「いや…これは、読者の願望を具現化するためにだな…俺もいつもおいしいところをとっていくからな。

たまには、読者様にも良いところを渡そうかなぁ…と」



苦し紛れの言い訳だった。もっといえばフリーとはいえ送った2,000通はすべて同一のアドレス…すべてばれているのと同義だ。

しかしながら、彼にとっては崖っぷちだった。彼にとっては『これ、戦争なのよね!』とでも言いたげな具合に。


「ふぅぅ…ん。お兄ちゃんはそういうボクの姿を放映しても良いっていいたいの?」



そうだな…放映するならアイシアと対で…いやなんでもないです…」




一瞬、純一はさくらが死神に見えたとのちに語っている。魔法使いはあそこまで残虐性をもてるかとも。

とにかく、純一の無謀な挑戦はすべて無駄となったのは事実だった。



―――現在、映像を放送できるような状況ではなくなりましたのでしばらく音のみでご鑑賞ください―――


「このロリっ!メイドさん好きっ!全世界乙女の敵だっ!お兄ちゃんだからってやっていいことと悪いことがあるんだよ♪」

「純一…やっぱり、どうみてもあなたがいない方が初音島は平和みたいです♪」



ドスッ!グシャ!ビシッ!


彼女たちの制裁があったのはいうまでもない。

純一はこの後、行方不明になり、二日後初音島ごみ収集センターで見つかったらしい。

疑惑『ある意味でばっちいもの』という紙が張られていたらしいが(笑


「けっきょく、ネタなしのままですわね…完全に・・・まあ、存在自体がネタみたいな人は処理しちゃいましたし…」



なんか、こう恐ろしいことを言っているアイシア。


彼女の血縁が第二次大戦を起こしたドイツ・ゲルマン民族の血といわれると納得がいってしまう(汗

なんというか…あっさりとしたものの言いようだった(笑



「まあ、なんか中途半端だけどこれって実際予告編だったよね?」



なぜか作者のシナリオ・プロット・ファイルを開いてさくらが言う。

さすがはIQ180だけある。こちらがかけておいたパスワード等もきれいに回避している(笑


「というわけで『さくらとアイシアの風見学園の風見学園放送部』は、誰かが続編を要望。

またはネタを提供してくれたらやるかもよ〜〜それじゃあバイバイ〜〜」

 

 

後書き

実際に好評だったら続編ができるかもしれません(ぁ